2020年11月21日

大きなモザイカルチャーが完成!

ブログもHP更新も苦手なことと忙しさにかまけて何年もそのままにしてしまっていましたが、せめてこれはブログにUPしなくては!と思い、久々の更新です。

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はままつフラワーパークにてこのような大きなモザイカルチャー作品をデザインさせていただきまして、昨日、完成式典が行われました。(あ、写真は昨日のものではありません。残念なことに雨でしたので)
モザイカルチャー(Mosaiculture)とは小さい状態の草花を、花や葉色、質感などその特性を活かしながらモザイク状に植込み、形を作り上げる立体造形物のことです。

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今回のデザインは、人は自然に支えられ、様々な生き物と共に生きているという「自然との共生」を表現しています。7mの大きなくまがブランコの梁を持って支えていて、それを躍動感ある生き物たちが見守っているように取り囲んでいるという作品にしました。このブランコ(実際は安全上揺れません)は、自然に’支えられている’象徴ですので、ここに人が座り、仲間に加わることで作品として完成します。

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生き物たちは昔から私たちの身近な野山で暮らしている日本の在来種をモチーフにしています。
施工中に作品を目にした来園者の方々からは、トナカイやアライグマといった名前も聞こえてきたりしましたが、実はしかとたぬきなんです。他もいちおうジョウビタキだったりニホンミツバチだったりします。

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そしてなによりもこだわったのが躍動感です。活き活きと躍動する生き物たちの時を一瞬だけ止めたかのようにしたかったので、それぞれの生き物がもつ特徴的な肉感や仕草にこだわって細部まで検討しました。
制作や施工には色々なかたが関わってくださっていますが、写真やスケッチやら図面やら型紙やらを持って制作現場にも何度も足を運んで相談しています。
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模様も生き物の形や空気感に沿うように描きました。

そしてもう一つこだわったことが、可愛いくてもゆるキャラや漫画っぽくならないように、そして活き活きしてもリアルすぎてしまわないように、ポップでアーティスティックなオブジェになるようにデザインすることでした。
モザイカルチャー以外の部分を、FRPなどで造形して具象的になることを避け、コルテン鋼という鋼材を使用したのもそのための演出のひとつです。以前から欧米で屋外のオブジェや建材、公園や街角のベンチやプランターなど様々な形で使われているのを目にし、その錆びた様子がとても自然の風景や植物に合っていて素敵でしたので、どうしても使いたかった素材でした。
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これはサビが発生し、皮膜のようになることで己が腐食するのを防ぐという材料で、サビの質感をそのまま長期的に活かすことができ最終的には落ち着いた焦げ茶色になります。今回、加工していただいた鉄のプロでも初めての材料だったくらいあまり知られていない様ですが、日本でも公園などでもっと使ったらいいのにと思います。

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モザイカルチャー単体というよりも全体で一つの風景になるように、かつ周りとのおさまりや見え方も効果的になるようにしています。後ろに木々が茂っているので、少し木を足すだけで森の雰囲気を出せました。園路沿いは彩りのためコスモスなどの一年草ですが、それ以外は自然な雰囲気を醸し出すような宿根草を中心に植えてあります。

と、とにかく隅々まで力を注いでようやく完成となった作品です。
デザインを考え始めてから約一年半弱、長かったようなあっという間だったような。これまでにいくつもモザイカルチャーをデザインさせていただきましたが、これは特に苦労しただけあって格別なものとなりました。
制作に携わった皆様お疲れ様でした、ありがとうございました。

来園者の皆さんに長く愛される作品になってくれたら嬉しいなと思います。
もしもこれを見た方で行ってみようかなという方がいたら、正面ばかりでなく後ろの園路からも見て見てくださいね。
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どこから見ても楽しんでいただけるようにしてあります。
posted by アウトドアルームデザイン at 13:44| Comment(0) | 日記

2017年01月12日

閉じている時も楽しい冬の花

あけましておめでとうございます。
本年も宜しくお願いいたします。

ここ浜松はそもそも暖かい土地ですが、今年のお正月はそれに輪をかけて穏やか〜な暖かい日が続きました。
通常は遠州のからっ風と呼ばれている北西からの強風がビュービューと吹き付け、それが体感温度を大いに下げる訳ですがそれもありませんでした。
で、ここ数日でようやく冬らしい気候となりました。寒いのはイヤですが、少し安心しました。やっぱり冬には冬らしい日がなくてはね。

ところで皆さん冬のお花はどんなものを楽しんでいますでしょうか?パンジーやビオラ、ストック、ハボタンなどなど、冬の草花の選択肢は幅広くはないですが、ちょっとした変化球でこんな可愛いものもあります。
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Oxalis versicolor オキザリス バーシカラー(オキザリス ベルシコロル)
冬の間中ずっと咲き続けてくれる球根植物です。この花は表は真っ白なのですが、下の写真の様に裏側には赤の縁取りがあってとてもポップな感じがします。

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そして日の当る時間になると花開き、夕方には細く巻いた傘のように閉じ、を毎日繰り返します。曇りの日も花を閉じています。でもって閉じているときにはこの裏側が主役になって赤白のネジネジ模様となりなんとも可愛らしいんです。(写真は閉じた状態ではないです)

地上部のある冬には土の表面が乾けば水をあげますが、初夏までには葉も枯れて休眠期になり、そうすると水はいりません。地植えや寄せ植えにしておくと夏の水の管理が難しいので、掘り上げる様にするか単体でプランター植えで楽しむようにして、夏はそのまま軒下の涼しめなところに放っておけば良いです。秋になって葉を出すころになって来たらまた陽当たりの良いところに置いて(堀上げたなら植えて)水をあげます。夏は陰、冬は陽が入るような軒下だったら霜も防げて丁度良いと思います。球根もよく増えますし、毎冬楽しめますよ。
posted by アウトドアルームデザイン at 19:12| Comment(0) | 草花たち

2016年07月18日

ブラジルをテーマに

リオオリンピックの開始まで間もなくですね。
私もこれに因んでブラジルをテーマに、はままつフラワーパークの大温室の夏展示をデザインさせていただきました。
といっても展示は5月28日から始まっていて9月25日までが期間ですので、ちょうど今が中盤です。

浜松市はブラジル人の人口が日本一高い街なんです(たぶん今も)。
そんな知られざるタイムリーな街だからこそ、来園者や浜松市民の皆さんにはこの機会にブラジルに親しみや興味を持ってもらえるような展示をしようと思いまして。でも、だれもが思い浮かべるサンバのお姉さんが踊るとか、サッカーとかは敢えて無しです。
植物もブラジルを中心に熱帯アメリカ原産のものをなるべく使っています。

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正面奥に見える建物はリオのビーチに並ぶ売店の屋台をアレンジしたものです。花壇とあわせてビーチのにぎやかで元気な雰囲気を作りました。コパカバーナビーチを象徴する有名なペイビングパターンがあるのですが、ここの園路にももうすぐ現れると思います。

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カーニバルを象徴したカラフルでにぎやかなオブジェ植栽。
プランターはカーニバルで使われている打楽器をモチーフにしました。リオ以外にもブラジルのあちこちでカーニバルは行われているんですって。次の写真にでてくるサルバドールの街では打楽器だけの演奏チームが街をパレードしたりする様ですごく格好イイんです。

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そんなプランターに熱帯アメリカ原産の植物を寄せ植え。面白い色や形のものがいろいろあります。
背景に見えるのはサルバドールという世界遺産にもなっているカラフルで歴史的な街並みをイメージしました。

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その一角のテラス。この写真だと一部しかみえませんが、この壁の上にもダイナミックな植栽をしました。

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テラスの窓から見えるサンクンガーデン。真ん中のノットは分かりにくいですがブラジル国旗をアレンジしています。

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大きな葉っぱのものをどーんと入れました。

じつのところ私もブラジルには行った事はないんです。が、ネット等で調べる以外に、実際にブラジルに行ってカーニバルに参加したことのある日本人の友人や、ブラジル人の友人からいろいろと情報を得られたり、ブラジル系スーパーマーケットから展示に使う小物を入手したりできたので幸いです。これも浜松ならでは、ですね。

ということで、機会があったら是非行ってみてください。7月と8月は入場料が無料です。
それに外は暑いけど、温室内はむしろそれよりも涼しいですよ。続き 〜その後ペイビングパターン完成!〜
posted by アウトドアルームデザイン at 22:34| Comment(0) | お知らせ